海外SEOで勝つための具体的な手法と考え方をSEOコンサルが解説！

近年、日本企業のグローバル展開が加速する中、海外向けウェブサイトのSEO対策の重要性が高まっています。
しかし、海外SEOは国内向けとは異なる独自の課題や注意点が数多く存在し、多くの企業が効果的な施策を打てずにいるのが現状です。

本記事では、5年以上の実務経験を持つDMB株式会社のSEOコンサルタントが、海外SEO成功のための具体的な手法と考え方を徹底的に解説していきます。

海外向けSEOで大切なポイント

海外SEOを成功させるためには、技術的な実装から戦略的な判断まで、様々な要素を適切に理解し、実行する必要があります。

ここでは、特に重要な要素について詳しく解説していきます。

hreflangやlang等のテクニカル設定

多言語サイトを運営する上で、最も重要な技術要素の一つが「hreflang」属性です。
この属性は、検索エンジンに対して特定のページが対象とする言語や地域を明確に示す役割を果たします。

適切に実装することで、検索エンジンは各地域のユーザーに最適なバージョンのページを表示することができます。

具体的な実装方法としては、HTMLのhead部分に以下のようなコードを記述します。
例えば、日本語、英語（アメリカ）、英語（イギリス）向けにコンテンツを提供する場合、次のような実装となります。

また、HTML要素のlang属性も忘れずに設定する必要があります。これは、ページ全体の主要言語を指定するもので、次のように実装します。

この設定を怠ると、検索エンジンが各ページの対象言語を正しく認識できず、適切な検索結果を表示できない可能性があります。
特に、複数の言語バージョンが存在するサイトでは、この設定が非常に重要となります。

キーワード調査の重要性と実施方法

海外向けのキーワード調査では、単なる翻訳では対応できない数多くの要素を考慮する必要があります。
まず、各国・地域特有の検索傾向を理解することが重要です。
例えば、同じ製品やサービスでも、国によって一般的な呼び方が異なることがあります。

文化的な違いによる検索意図の違いも重要な要素です。
「green tea」という検索キーワードを例にとると、欧米では健康食品としての文脈が強い一方、日本では日常的な飲み物としての文脈が強くなります。
このような文化的な違いを理解し、それぞれの市場に適したコンテンツを提供することが、海外SEOの成功には不可欠です。

さらに、季節性や時期による変動も国によって大きく異なります。
クリスマスシーズンの開始時期は、北米では感謝祭後から本格化するのに対し、ヨーロッパでは12月に入ってからという具合に、検索トレンドの変動パターンも地域によって異なります。

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2024.11.26

ドメイン戦略の重要性

海外向けウェブサイトを展開する際、ドメイン戦略は非常に重要な検討事項となります。
主な選択肢として、サブディレクトリ方式、サブドメイン方式、独立ドメイン方式の3つがあり、それぞれに特徴があります。

サブディレクトリ方式（example.com/en/）は、既存のドメインパワーを活用できる点が最大のメリットです。
すべてのコンテンツが同一ドメイン下に集約されるため、新規コンテンツの評価向上が比較的容易です。
また、SSL証明書の管理やサーバー設定なども一元化できるため、運用面でも効率的です。

サブドメイン方式（en.example.com）は、言語別に独立した管理が可能という特徴があります。
特に、異なるチームが各言語版を担当する場合や、地域ごとに異なるサーバーを使用する必要がある場合に適しています。
ただし、メインドメインとは別のドメインとして認識されるため、ドメインパワーの分散には注意が必要です。

独立ドメイン方式（example.co.uk）は、最も完全な現地化が可能な方式です。
各国の独自ドメインを使用することで、ローカルユーザーからの信頼性が高まり、その国の検索エンジンでより評価されやすくなります。
しかし、ドメインごとに個別の対応が必要となるため、管理コストは最も高くなります。

被リンク獲得の戦略

海外SEOにおいて、質の高い被リンクの獲得は非常に重要な要素です。
DMB株式会社では、各国の文化や商習慣を理解したうえで、効果的な被リンク獲得戦略を立案・実行しています。

まず重要なのが、現地メディアとの関係構築です。
各国には独自のプレスリリース配信サービスや業界メディアが存在し、これらを効果的に活用することで、信頼性の高い被リンクを獲得することができます。
特に、業界特化型のメディアからの被リンクは、検索エンジンからの評価も高く、長期的なSEO効果が期待できます。

また、インフルエンサーマーケティングも効果的な手法の一つです。
各国には影響力のある業界専門家やブロガーが存在し、彼らとの協業によって、質の高い被リンクと同時にブランド認知度の向上も図ることができます。
ただし、インフルエンサーの選定には十分な調査と検討が必要で、業界における信頼性や影響力を慎重に評価する必要があります。

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2024.12.05

サーバー設定と表示速度の最適化

ウェブサイトの表示速度は、ユーザー体験だけでなくSEO評価にも大きく影響します。
特にグローバルサイトの場合、世界中のユーザーに快適な表示速度を提供するための工夫が必要です。

CDN（コンテンツデリバリーネットワーク）の活用は、その代表的な施策の一つです。
世界各地にエッジサーバーを配置することで、ユーザーの位置に関係なく高速なコンテンツ配信が可能となります。
特に画像や動画などの大容量コンテンツを多用するサイトでは、CDNの導入が不可欠といえます。

また、一部の国や地域では、現地サーバーの使用が推奨されます。
例えば中国では、国外のサーバーからのアクセスに制限があるため、中国本土にサーバーを設置することで、より安定したサービス提供が可能となります。
このような地域特有の事情を理解し、適切なサーバー戦略を立てることも、海外SEOの成功には重要です。

hreflang属性の詳細な実装方法

hreflang属性は多言語サイトのSEO対策において重要な要素です。正しい実装により、適切な言語バージョンのページを検索ユーザーに表示させることができます。

すべての言語バージョンを相互にリンクする

多言語サイトでは、すべての言語バージョン間で相互リンクを設定する必要があります。

これを怠ると、検索エンジンが適切な言語バージョンを判断できなくなる可能性があります。

正しい実装例

このように、各言語ページで同じhreflangタグのセットを記述することが重要です。言語バージョン間でタグの整合性が取れていないと、検索エンジンが混乱する原因となります。

正しい言語コードと地域コードを使用する

言語コードと地域コードは、ISO規格に準拠した正しい形式で指定する必要があります。間違った指定は、hreflangタグの効果を無効にする可能性があります。

代表的な言語コードと地域コードの組み合わせ：

• ja-JP：日本語（日本）
• en-US：英語（アメリカ）
• en-GB：英語（イギリス）
• zh-CN：中国語（簡体字）
• zh-TW：中国語（繁体字）

同じ言語でも地域によって表現が異なる場合は、地域コードまで指定することをお勧めします。例えば、イギリス英語とアメリカ英語では、「colour」と「color」のように表記が異なることがあります。

x-default属性を使用する

x-default属性は、言語・地域の振り分けができないユーザーに対して、デフォルトで表示するページを指定するために使用します。

実装例：

x-defaultは通常、以下のような場合に使用します。

• 言語選択ページ
• デフォルトの言語バージョン
• 地域を特定できないユーザー向けのページ

XMLサイトマップにもhreflang属性を含める

HTMLのhead要素でのhreflang指定に加えて、XMLサイトマップでも言語バージョンの関係性を明示することをお勧めします。

サイトマップでの実装例

サイトマップでのhreflang指定により、以下のメリットがあります：

• 検索エンジンによる言語バージョンの発見を促進
• クロール効率の向上
• 言語バージョン間の関係性の明確化

海外SEO向けキーワード調査で大切なこと

海外向けSEOでは、キーワード調査において国内とは異なる視点が必要です。海外向けキーワード調査の重要なポイントを解説します。

単数系/複数系によって、検索結果が違う

英語圏向けのSEOでは、単数形と複数形でユーザーの検索意図が大きく異なることがあります。この違いを理解し、適切なキーワードを選択することが重要です。

例えば、「laptop」と「laptops」では以下のような傾向があります。

単数形（laptop）の検索結果では、商品の詳細情報や使用レビューなど、特定の製品に関する情報が上位に表示されます。

一方、複数形（laptops）では、製品比較や価格比較など、購入検討段階のユーザーを意識したコンテンツが多く見られます。

このため、狙うKWに対してコンテンツの目的に応じて適切な形を選択する必要があります。

商品詳細ページであれば単数形、カテゴリーページやまとめ記事であれば複数形を意識した最適化が効果的です。

好まれるコンテンツの種類が違う

各国でユーザーが求めるコンテンツ形式は大きく異なります。

例えば、同じ製品情報でも、アメリカではビデオコンテンツが好まれる一方、日本ではテキストベースの詳細な説明が求められる傾向があります。

主なコンテンツ形式の傾向

• アメリカ：動画コンテンツ、ビジュアル重視の解説
• イギリス：客観的なレビュー、比較情報
• ドイツ：技術的な詳細、仕様情報
• フランス：ユーザー体験、ライフスタイル提案

これらの地域特性を理解し、各市場に適したコンテンツ形式を選択することで、より効果的なSEO施策が可能となります。

競合調査に時間がかかる

海外の競合サイトは、言語の違いだけでなく、サイト構造や最適化手法も大きく異なります。そのため、効果的な競合分析には通常以上の時間と労力が必要となります。

競合調査のポイント

1. トップキーワードでの上位表示サイトの分析
2. コンテンツ構成とキーワード使用状況の確認
3. 技術的な実装方法の調査
4. ソーシャルメディアでの展開状況

特に注意が必要なのは、見た目の模倣だけでは効果が得られにくい点です。現地のユーザー行動や文化的背景を理解した上で、適切な戦略を立案する必要があります。

別ドメイン、サブドメイン等の意思決定

グローバルサイトを構築する際、ドメイン戦略は重要な検討事項です。各選択肢のメリット・デメリットを理解し、ビジネスの目的に合った最適な選択を行う必要があります。

サブドメインで行うメリット

サブドメインとは、メインドメインの前に追加する形式のドメインです（例：uk.example.com）。以下のようなメリットがあります。

1. 既存ドメインの活用 メインドメインのブランド力を活かしながら、地域ごとのサイトを展開できます。すでに認知度の高いドメインを持っている場合、特に効果的です。
2. 管理の容易さ 単一のドメイン管理で済むため、SSL証明書の管理やドメイン更新などの運用負荷を軽減できます。
3. 柔軟な展開 新しい地域向けサイトを追加する際、既存の設定を活用しやすく、迅速な展開が可能です。
4. 独立したサーバー管理 各サブドメインを別々のサーバーで運用できるため、地域ごとの最適化が容易です。

サブフォルダで行うメリット

サブフォルダは、メインドメインの後ろにディレクトリを追加する形式です（例：example.com/uk/）。

1. SEOの効果集中 すべてのSEO効果がメインドメインに集中するため、ドメインパワーを効率的に活用できます。
2. 低コスト運用 追加のドメイン取得が不要で、SSL証明書も1つで済むため、運用コストを抑えられます。
3. 統一的な管理 単一のサイト構造で管理できるため、更新や保守が容易です。
4. アナリティクスの一元管理 アクセス解析やコンバージョン計測を一元的に管理できます。

別ドメインで行うケースとメリット

ccTLDなど、完全に独立したドメインを使用する方式です（例：example.co.uk）。

1. 明確な地域性 各国固有のドメインを使用することで、現地ユーザーに強い信頼感を与えられます。
2. 完全な独立性 各サイトを完全に独立して運用できるため、地域ごとの最適化が容易です。
3. リスク分散 一つのドメインに問題が発生しても、他のドメインには影響が及びにくくなります。
4. 現地法人としての展開 各国での商標登録や法人設立と連動した展開が可能です。

セカンドレベルドメインの種類

セカンドレベルドメインとは？

セカンドレベルドメインは、ドメイン名の中で、TLD（トップレベルドメイン）の直前の部分を指します。

• example.com の「example」
• company.co.jp の「company」
• site.net の「site」

これは企業やサービスを識別する重要な要素となり、ブランディングにも大きく影響します。

.comと.co.jpの違いとは？

日本でよく用いられる.comと.co.jpには以下のような特徴の違いがあります。

.comの特徴

1. グローバルな認知度
2. 取得の容易さ
3. 国際展開のしやすさ
4. 比較的安価な維持費用

.co.jpの特徴

1. 日本企業としての信頼性
2. 取得に法人格が必要
3. 国内ビジネスでの優位性
4. 厳格な管理体制

現地法人なら、現地のセカンドレベルドメイン取得を

現地法人を設立する場合、以下の観点からその国のセカンドレベルドメインを取得することをお勧めします。

1. 現地ユーザーからの信頼獲得
2. 検索エンジンでの地域性の明確化
3. ローカルビジネスとしての認知

海外SEO対策に使える主要ツール

効果的な海外SEO対策を実施するためには、適切なツールの活用が不可欠です。

ここでは、DMB株式会社が実際に活用している主要なツールとその具体的な使用方法について解説します。

SEMrush（有料）の活用方法

SEMrushは、グローバルSEO対策において非常に強力なツールです。特に以下の機能が有用です。

競合分析機能では、各国市場における競合サイトのキーワードポジションやトラフィック量を詳細に把握することができます。
また、競合サイトのバックリンク構造も分析可能で、効果的なリンクビルディング戦略の立案に役立ちます。

キーワードリサーチ機能では、各国言語でのキーワードの検索ボリュームや難易度を確認できます。
さらに、関連キーワードの提案機能も充実しており、コンテンツ展開の方向性を検討する際に非常に有用です。

Ahrefs（有料）の効果的な使用法

Ahrefsは、特にバックリンク分析において優れた機能を提供します。
グローバルな被リンクプロファイルを詳細に分析でき、質の高いリンク元を特定することが可能です。

また、コンテンツギャップ分析機能も非常に強力です。競合サイトが獲得しているキーワードのうち、自社サイトが獲得できていないものを特定し、コンテンツ強化の方向性を明確にすることができます。

無料ツールの効果的な活用

Google Trendsは、各国における検索トレンドの違いを把握するのに非常に効果的です。特に、季節性のある商品やサービスを提供する企業にとって、各市場での需要の波を把握することは非常に重要です。

また、Google Search Consoleも海外SEOには欠かせないツールです。各国からのアクセス状況や検索クエリの分析、技術的な問題の把握など、多岐にわたる情報を無料で取得することができます。

海外SEOのメリットと市場可能性

巨大な市場規模がもたらす可能性

海外市場、特に英語圏は日本市場と比較にならない規模を持っています。
例えば、英語でのインターネット利用者数は20億人以上と推定されており、これは日本の約16倍の規模となります。
中国語圏でも14億人以上の市場が存在し、スペイン語圏でも5億人以上の市場があります。

このような巨大な市場に対して、適切なSEO施策を実施することができれば、ビジネスの成長機会は無限大といえます。

DMB株式会社では、これまでに数多くの企業の海外展開をサポートしてきた経験があり、各市場の特性を活かした効果的なSEO戦略を提供しています。

競争環境の違いを活かす

意外かもしれませんが、日本企業の多くは海外向けSEOに十分な投資をしていません。これは、言語の壁や文化の違いへの不安が大きな要因となっています。
しかし、これは見方を変えれば、適切な戦略と実行力があれば、比較的容易に上位表示を獲得できる可能性があるということです。

DMB株式会社では、TOEIC800点以上の英語力を持つSEOコンサルタントが、語学力の面でもしっかりとサポートいたします。
また、各国の文化や商習慣にも精通しているため、現地のユーザーに響くコンテンツ作成が可能です。

海外SEO成功のためのベストプラクティス

現地化の重要性

効果的な海外SEOを実現するためには、単なる翻訳ではなく、真の意味での現地化が必要です。これには以下のような要素が含まれます。

まず、コンテンツの文化的な適応が重要です。
例えば、画像やイラストの使用においても、各国の文化的な感性や禁忌に配慮する必要があります。
また、例示や事例についても、現地の読者に馴染みのあるものを使用することで、より効果的なコミュニケーションが可能となります。

さらに、数値やデータの表記方法も、国によって異なることに注意が必要です。
例えば、桁区切りの記号や小数点の表記方法、通貨単位の位置なども、現地の慣習に合わせる必要があります。

継続的なモニタリングと改善

海外SEOは、一度施策を実施して終わりではありません。継続的なモニタリングと改善が必要です。

DMB株式会社では、以下のようなPDCAサイクルを提案しています。

1. パフォーマンスの定期的な測定と分析
2. 競合動向の継続的な監視
3. 検索アルゴリズムの変更への迅速な対応
4. ユーザーフィードバックの収集と反映

これらの活動を通じて、常に最適な状態を維持し、長期的な成果を実現します。

まとめ：海外SEO成功への第一歩

海外SEOは、確かに国内SEOとは異なる多くの課題があります。
しかし、適切な戦略と実行力があれば、大きなビジネスチャンスとなり得ます。

DMB株式会社は、5年以上の実績と、豊富な経験を持つコンサルタントが、お客様の海外展開を全面的にサポートいたします。

特に、以下のような企業様には、私たちのサービスが最適です。

• グローバル展開を検討している企業
• 既に海外展開しているが、十分な成果が出ていない企業
• 効率的な海外マーケティング施策を模索している企業

まずは気軽にご相談ください。貴社の状況を詳しくお伺いした上で、最適なソリューションをご提案させていただきます。

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2024.01.27